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宿のブログやSNSを任されて、『何を書けばいいの?』と手が止まっていませんか。お客様のことをどこまで書いていいのかも、迷うところですよね。
結論から言うと、女将のブログは「宿に来る前のお客様に、女将の目から見た宿の今を届けるもの」です。題材を5つに分けておけば、書くことに困りにくくなります。
この記事では、題材ごとに書いてよいことと控えたいことを表にして、お客様の写真や個人情報で気をつけたいことまでお伝えします。
女将のブログ・SNSは何のために書く?
女将のブログや旅館のSNSは、ホームページだけでは伝わりにくい「宿の空気」を届ける場です。予約の決め手になるだけでなく、泊まったお客様が宿を思い出すきっかけにもなります。
ホームページには、お部屋や料金、アクセスなどの決まった情報が並びますよね。一方で、女将のブログには「今朝の中庭の様子」のような、その日の宿が出てきます。
『女将の独り言』のような題名で、日記のように書かれている女将のブログもあります。肩の力を抜いた書き方だからこそ、女将の人柄が伝わるんです。
| 発信の場 | 向いている内容 | 書く頻度の目安 |
|---|---|---|
| 宿のホームページ | お部屋、料理のプラン、アクセス、宿の決まり | 内容が変わった時 |
| 女将のブログ | 季節の便り、料理や行事の話、女将の思い | 続けられる頻度で |
| SNS | 今日の景色、料理の写真、短いお知らせ | 短く、こまめに |
ホームページや客室に置く挨拶文の書き方は、旅館の女将の挨拶文で紹介しています。女将の立場そのものは女将とは?で意味から紹介しています。
何を書く?題材を5つに分けて見てみよう
迷ったら、この5つのどれかから選んでみてください。それぞれに「書いてよいこと」と「控えたいこと」があるので、先に線を引いておくと安心して書けます。
『毎回ネタを探すのが大変で…』という方も多いはずです。実は、宿の中には書ける題材がたくさんあるんです。

| 題材 | 書いてよいことの例 | 控えたいことの例 |
|---|---|---|
| 季節 | 中庭の花の移り変わり、玄関のしつらえ、衣替え | その日の天気だけで終わる短い一文の繰り返し |
| 料理 | 旬の食材、器、料理長のこだわり | 仕入れ先との取引の中身、他の宿の料理との比べ合い |
| 館内 | お部屋の手入れ、大浴場の掃除の様子、新しく整えた場所 | 金庫の場所や鍵の管理など、防犯に関わること |
| 地域 | 近くの行事、散歩の道、季節の見どころ | 他の宿や店の良し悪し、地域の人の噂話 |
| 人 | 従業員の仕事ぶり(本人の許可を取って)、女将の思い | お客様のお名前や顔、従業員の私生活 |
季節と料理は、いちばん書きやすい題材
季節の話は、毎月どこかに変化があるので続けやすい題材です。玄関の花を替えた日に、写真と2〜3行の言葉を添えるだけでも十分なんです。
例えば、こんな書き出しができます。
「玄関の花を、今日から秋の草花に替えました。お着きになった時に、ふと目にとめていただけたらうれしいです」
館内の話は、お客様の「知りたい」に答える
『どんなお部屋なんだろう』『お風呂は広いのかな』と、泊まる前のお客様は気になることがたくさんありますよね。館内の話は、その疑問に先回りして答える題材です。
例えば、お部屋の障子を張り替えた日なら、こんなふうに書けます。
「今週は客室の障子を張り替えました。新しい和紙ごしの朝の光は、いつもより少し明るく感じます」
設備の説明だけでなく、そこで過ごす時間が浮かぶように書くのがコツです。
地域と人の話は、許可と配慮をセットで
地域の行事や従業員の話は、宿の外の人が関わる題材です。写真に人が写る時は、本人に「載せてもいいですか」と聞いてからにしましょう。
女将の会など、地域の女将どうしの活動を紹介するのもいい題材になります。活動の中身は女将の会とは?で紹介しています。
読んでもらえる女将のブログの書き方
読んでもらえるブログは、上手な文章より、読む人の顔が浮かぶ文章です。泊まりに来る前のお客様に話しかけるつもりで書くと、言葉が自然になります。
『文章を書くのが苦手で…』と感じる方もいますよね。ただ、女将のブログに求められているのは、きれいな文章よりも宿の空気なんです。
- 5つの題材から、今日書くものを1つ選ぶ
- 写真を1〜3枚選び、人の顔や文字が写っていないか確かめる
- 書き出しの1文で、何の話かを伝える
- 女将が感じたことを、2〜3文で添える
- 最後に、お客様への呼びかけを1文入れる
- 翌日に読み直してから公開する

言い方を少し変えるだけで、ぐっと伝わる
同じ内容でも、言い方で伝わり方が変わります。よくある書き方と、言い換えの例を並べてみました。
| よくある書き方 | 言い換えの例 |
|---|---|
| 本日は晴天なり。 | 今朝は中庭の苔が、朝日できらきらしていました。 |
| 新メニュー始めました。 | 今月から、地元の野菜を使った小鉢が1品増えました。 |
| ぜひお越しください。 | 紅葉が色づくころに、また宿のお庭を歩いていただけたらうれしいです。 |
| 大浴場をリニューアル。 | 大浴場の床を張り替えました。素足で歩くと、木のやわらかさが伝わります。 |
ブログはたくさんの人が読むので、敬語の使い方も見られています。書いてすぐ出さず、翌日に読み直すだけで、言い回しの迷いはかなり減ります。敬語の使い方は女将の言葉遣いで例文つきで紹介しています。
外国人のお客様にも届けたい時は
外国から来るお客様にも読んでほしい時は、短い英語を1行添えるところから始めてみてください。全部を訳さなくても、写真と短い言葉で宿の様子は伝わります。
観光庁は、外国人旅行者の目線に立った多言語対応のガイドラインを出しています。言葉の選び方に迷ったら、こうした公的な資料を参考にするのも1つの方法です。
外国人のお客様への接し方は、旅館の外国人のお客様への対応で紹介しています。
1年の題材カレンダーを作っておくと続けやすい
続けるコツは、書くことを先に決めておくことです。季節ごとに題材の候補を並べておくと、迷う時間が減ります。
| 季節 | 題材の候補 |
|---|---|
| 春 | 中庭の花、春の献立、新しく入った従業員の紹介(許可を取って) |
| 夏 | 浴衣の貸し出し、夏の行事、暑中見舞いのご挨拶 |
| 秋 | 紅葉の見ごろ、新米や秋の味覚、地域のお祭り |
| 冬 | 雪景色、冬の献立、年末年始のご挨拶 |
日本郵便の案内では、暑中見舞いは小暑(7月7日頃)から立秋の前日(8月7日頃)までに出すものとされています。ブログで季節のご挨拶をする時も、この時期を目安にすると自然です。
季節の挨拶状の書き方は、旅館の季節の挨拶状で例文つきで紹介しています。
お客様の写真や個人情報で気をつけたいこと
お客様の顔やお名前、いつ泊まったかが分かる書き方は避けましょう。善意で書いたつもりでも、お客様にとっては知られたくない旅だったかもしれません。
『常連さんが来てくれたのがうれしくて、つい書きたくなる』という気持ち、よく分かります。でも、そこはぐっとこらえたいところです。
宿には、宿泊者名簿に書いていただいたお名前や住所などの情報が集まっています。旅館業法で備えることが決められている名簿で、ブログやSNSに使うためのものではありません。
「本日は〇〇様ご一行がお越しくださいました」と書いてしまうことがあります。お客様の了解があっても、一緒に写った別のお客様や、日付から行き先が分かってしまうこともあるので控えましょう。
- お客様の顔、お名前、車のナンバーが写っていない
- 泊まった日がはっきり分かる書き方になっていない
- 従業員の顔は、本人の許可を取っている
- 他の宿や店、お客様を悪く言う言葉が入っていない
- 防犯に関わる場所や、鍵の管理のことを書いていない
お客様の情報の扱い方は、女将はお客様をどう覚えている?でも紹介しています。
女将のブログでよくある相談
質問サイトにも、宿の発信や旅館選びについての質問が寄せられています。この記事のテーマに合う3つを選んでお答えしますね。
よく泊まる宿の女将さんの日記を読んでいて、言葉の使い方が気になる。指摘してもいいものか、という相談です。
伝えたい気持ちは、宿を大事に思っているからこそですよね。伝えるなら、宿へのお便りなどで、そっと添えるくらいがちょうどいいはずです。
書く側の女将としては、こうした目で読んでくれる人がいると思うと、身が引き締まります。先ほどの「翌日に読み直す」習慣が、ここでも役に立つんです。
温泉旅館に泊まる時に、何を重視して宿を選んでいるのかを知りたい、という質問です。
料理やお風呂、お部屋、静かさなど、大事にするものは人それぞれです。だからこそ、女将のブログで「うちの宿で過ごす時間」を具体的に見せておくと、合うお客様に届きやすくなります。
例えば、静かに過ごしたい方に向けては「夜は虫の声しか聞こえない、山あいの宿です」のように書けます。小さなお子さま連れの方に向けては「お部屋でゆっくり召し上がれる夕食をご用意しています」と書くこともできます。
誰にでも好かれようとするより、宿に合うお客様に向けて書くほうが、読む人の心に残るんです。
予約サイトに載っている、泊まった人の感想を見て宿を選ぶかどうか、という質問です。
感想を参考にする人もいれば、宿の発信を見て決める人もいます。お客様の感想は宿が変えられませんが、女将のブログは宿の言葉で伝えられる場です。
宿の選び方は、旅館の選び方で紹介しています。
発信の仕事に興味が出てきた方へ
宿のブログやSNSは、女将だけでなく、若女将や従業員が担当していることもあります。『宿の魅力を伝える仕事がしてみたい』と感じたら、まず旅館で働いて現場を知るのもひとつの方法です。
旅館の仕事は、ハローワークや求人サイト、宿の公式サイトの募集でも探せます。宿泊業界の求人に詳しい転職支援サービスに相談してみる方法もあります。
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宿の経営の中で、発信がどんな役割を持つかは女将と旅館経営で紹介しています。
よくある質問
女将のブログは、どれくらいの頻度で書けばいいですか?
決まりはありません。無理なく続けられる頻度で大丈夫です。間が空いても、季節の変わり目に1本書くだけで、宿の今が伝わります。
「女将の独り言」のような日記風のブログでもいいのですか?
いいと思います。かしこまった案内より、女将の人柄が伝わりやすい書き方です。ただ、お客様が特定される話や、他の宿の話は控えましょう。
旅館のSNSでは、何を投稿すればいいですか?
今日の景色や料理の写真、短いお知らせが向いています。ブログで書いた季節の話を、写真1枚と短い言葉にして載せるのも続けやすい方法です。
写真はスマートフォンで撮ったものでもいいですか?
大丈夫です。明るい時間に、窓からの光が入る向きで撮ると、宿の空気が伝わりやすくなります。人の顔や、看板・書類の文字が写り込んでいないかだけ確かめましょう。
お客様の写真を載せたい時はどうすればいいですか?
原則として載せないほうが安心です。どうしても載せたい時は、お客様に直接了解をいただき、ほかの方が写り込んでいないか、日付が分からないかも確かめましょう。
まとめ
- 女将のブログは、ホームページでは伝わりにくい宿の空気を届ける場
- 題材は季節・料理・館内・地域・人の5つに分けると迷いにくい
- 書いてよいことと控えたいことの線を、先に決めておく
- お客様の顔やお名前、泊まった日が分かる書き方は避ける
- 書いたら翌日に読み直してから公開すると、言葉の迷いが減る





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