旅館の女将の挨拶文|ホームページや客室に置く文の書き方と例

旅館の女将の挨拶文の書き方を紹介する記事のアイキャッチ。客室の座卓に置かれた便箋と和菓子

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宿のホームページを作り直す時や、客室に置く手紙を用意する時。『女将の挨拶文って、何から書けばいいの?』と手が止まってしまいますよね。

結論から言うと、旅館の女将の挨拶文は「宿の思い」「季節」「過ごし方の案内」「結び」の4つのブロックで組み立てると、迷わず書けます。置く場所に合わせて、ブロックの長さを変えるだけなんです。

この記事を読むと、挨拶文の組み立て方と、ホームページ・客室の手紙・館内掲示の3つの場面で使える例文が分かります。

目次

旅館の女将の挨拶文とは?どこに置く文章?

先に結論

女将の挨拶文は、お客様が宿に来る前や、宿で過ごしている間に読む「女将からの手紙」です。主に、ホームページ、客室の手紙、館内の掲示の3つの場所に置かれます。

挨拶文と聞くと、かしこまった長い文章を思い浮かべる方も多いはずです。実は、置く場所によって、ちょうどいい長さや言葉の調子はかなり違います。

置く場所読む人とタイミングちょうどいい長さ言葉の調子
ホームページ宿を選んでいるお客様が、予約の前に読む少し長め宿の思いをしっかり伝える
客室の手紙到着したお客様が、お部屋でひと息ついて読む短め話しかけるようにやわらかく
館内の掲示館内を歩くお客様が、通りがかりに読むごく短い季節の話題と案内を中心に
女将の挨拶文を置くホームページ・客室の手紙・館内の掲示の3つの場所を、読む人とタイミングで比べた図解

ホームページは「この宿に泊まりたい」と思ってもらう文章です。客室の手紙は「来てくれてうれしい」を伝える文章です。目的が違うので、同じ文章を使い回さないほうが伝わります。

口で伝える挨拶の言葉は、旅館の女将の挨拶で場面別の例文を紹介しています。

挨拶文は「4つのブロック」で組み立てる

『書きたいことはあるのに、まとまらない』という時は、文章をブロックに分けてみるのがおすすめです。

この見出しのポイント

挨拶文は「宿の思い」「季節」「過ごし方の案内」「結び」の4ブロックに分けると書きやすくなります。どのブロックを長くするかは、置く場所で決めます。

実はこの考え方、季節の便りの書き方とも似ているんです。日本郵便は暑中見舞いの書き方を、お見舞いの挨拶、時候の挨拶から始まる主文、結びの挨拶、日付の4つのブロックで紹介しています。

旅館の女将の挨拶文を、宿の思い・季節・過ごし方の案内・結びの4つのブロックに分けて示した図解
ブロック書くこと書き出しの例
宿の思い宿が大切にしていること、お客様への歓迎の気持ち「当館は、家族で営む小さな宿でございます」
季節今の季節の景色や、宿のまわりの様子「中庭の紅葉が、色づき始めました」
過ごし方の案内お風呂や食事、宿のまわりの楽しみ方「夕暮れ時の露天風呂からは、山の稜線がきれいに見えます」
結びお客様の体を気遣う言葉と、名乗り「どうぞ、心ゆくまでおくつろぎくださいませ。女将 〇〇」

置く場所ごとの、ブロックの長さの目安

ブロックホームページ客室の手紙館内の掲示
宿の思い長め(いちばん大切)ひと言入れなくてもよい
季節ひと言少し長め中心にする
過ごし方の案内少し長めひと言中心にする
結びひと言と名乗りひと言と名乗りひと言

例えばホームページなら、宿の思いを中心に書き、季節は「四季折々の景色」のように変わらない言葉にしておくと、書き直す回数を減らせます。

そのまま使える挨拶文の例(3パターン)

ここからは、3つの場所ごとの例文です。宿の名前や景色、名前の部分を自分の宿に合わせて書き換えて使ってみてください。

この見出しのポイント

例文は、4つのブロックがどこに入っているかを見ながら読むと、自分で書く時に応用しやすくなります。

ホームページに載せる女将の挨拶文

ホームページ用の例文

このたびは、当館のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。女将の〇〇でございます。

当館は、山あいの小さな温泉地で、家族とともに代々宿を営んでまいりました。お客様に「ただいま」と言っていただけるような、くつろげる宿でありたいと願っております。

四季折々の山の景色と、地元の食材を使ったお料理で、皆さまをお迎えいたします。お部屋の窓から見える景色も、季節ごとに表情を変えてまいります。

日々の忙しさを忘れて、どうぞゆっくりとお過ごしくださいませ。皆さまのお越しを、心よりお待ち申し上げております。

ホームページの挨拶文は、宿を選ぶ前のお客様が読みます。宿の雰囲気が伝わる言葉を1つ入れると、ほかの宿との違いが見えやすくなりますよ。

客室に置く女将の手紙

客室の手紙用の例文

〇〇様

本日は遠いところをお越しくださいまして、誠にありがとうございます。

窓の外の中庭では、紅葉が少しずつ色づいてまいりました。夕暮れ時には、灯籠の明かりとともにお楽しみいただけます。

お食事やお風呂のことなど、何かございましたら、お気軽にお申し付けくださいませ。どうぞごゆっくりお過ごしください。

女将 〇〇

客室の手紙は、お客様のお名前を最初に入れると「自分のために用意してくれた」と感じてもらえます。手書きにするか印刷にするかは、宿の考え方で選んでかまいません。

短い手紙なら、一筆箋も使えます。一筆箋は、辞書では「短い文章を書き送るための小型の便箋」とされています。

館内に掲示する女将の挨拶文

館内掲示用の例文

女将より、季節のおたより

山の朝晩が、ひんやりと感じられるようになりました。ロビーの花は、今朝裏山で摘んだすすきでございます。

夜は冷えますので、お出かけの際は羽織をお使いください。帳場にもご用意しております。

館内の掲示は、立ち止まって読む人ばかりではありません。数行で読み終わる量にして、季節の話題と、役に立つ案内を1つずつ入れると読んでもらいやすくなります。

季節ブロックの書き出しを、季節ごとに用意しておく

客室の手紙や館内の掲示は、季節ブロックを差し替えるだけで新しい挨拶文になります。書き出しをいくつか用意しておくと、書き直しがぐっと楽になりますよ。

季節改まった書き出しやわらかい書き出し
春「春暖の候、庭の木々も芽吹いてまいりました」「玄関先の梅が、ほころび始めました」
夏「盛夏の折、川のせせらぎが涼やかに響いております」「夜には、宿の前の川辺で蛍が見られることもあります」
秋「秋冷の候、山の木々が色づいてまいりました」「朝晩ひんやりとして、温泉が恋しい季節になりました」
冬「厳寒の候、雪化粧の山並みが窓から望めます」「外は冷えますが、お部屋は暖めてお待ちしております」

改まった書き出しはホームページや年配のお客様向けに、やわらかい書き出しは客室の手紙や館内の掲示に向いています。

若女将が挨拶文を書く時は

若女将が自分の名前で挨拶文を書くこともあります。そんな時は、女将の文章と並べて置くのか、入れ替えるのかを先に相談しておきましょう。

「若女将の〇〇でございます。女将のもとで学びながら、皆さまをお迎えしております」のように、立場をひと言添えると、お客様にも伝わりやすくなります。

挨拶文を書く時に気をつけたいこと

『きれいな文章にしなくちゃ』と力が入りすぎることも。挨拶文で大切なのは、上手さより、宿の本当の姿が伝わることです。

挨拶文を書き終えたら確かめたいこと
  • 4つのブロックが、置く場所に合った長さになっているか
  • 宿に実際にないものや、言い過ぎた表現が入っていないか
  • お客様の名前の漢字と読みが合っているか
  • 季節の話題が、今の時期に合っているか
  • 最後に女将の名前が入っているか

言い過ぎた表現は避ける

挨拶文では、宿のよさをつい大きく書きたくなりますよね。ただ、実際の宿と違う印象を与えると、お客様をがっかりさせてしまいます。

伝わりやすい書き方
  • 「窓から山の稜線が見えます」と見えるものを書く
  • 「地元の食材を使っています」と事実を書く
  • 宿の小さな工夫を1つだけ紹介する
避けたい書き方
  • 「日本一の景色」など、比べられない言葉で飾る
  • お客様全員が満足するかのように書く
  • ほかの宿と比べて、自分の宿を上に置く

季節の挨拶文は、書き直す時期を決めておく

館内の掲示や客室の手紙は、季節が変わったら書き直す必要があります。『気づいたら、夏なのに春の手紙が置いてあった』ということは避けたいですよね。

暑中見舞いの時期は、日本郵便の案内では小暑(7月7日頃)から立秋の前日(8月7日頃)までとされています。こうした季節の区切りを目安に、書き直す日を決めておくと忘れにくくなります。

よくある失敗

季節の言葉だけ書き換えて、行事やお料理の案内を前のままにしてしまうことがあります。書き直す時は、4つのブロックを全部読み直してみてください。

暑中見舞いや年賀状など、お客様に送る季節の便りは旅館の季節の挨拶状で例文と一緒に紹介しています。

挨拶文でよくある相談

ここでは、挨拶文や手紙の言葉について多く寄せられている疑問を、要約して答えてみます。

「ご自愛のほどお祈り申し上げます」はおかしい?

「季節の便りの結びに『ご自愛のほどお祈り申し上げます』と書いたら、おかしいと言われた」という相談は、たくさんの人に読まれています。

「ご自愛」は、相手に自分の体を大切にしてもらう言葉です。体を気遣う結びとして使われていて、挨拶文の結びにも使えます。気になる場合は「どうぞお体を大切にお過ごしくださいませ」のように言い換えてもかまいません。

季節の便りには、何を書けばいいの?

「暑中見舞いのはがきって、どんな内容を書けばいいの?」という相談も多く見かけます。

日本郵便の書き方の4ブロックに沿うなら、お見舞いの挨拶、季節の話題と近況、相手を気遣う結び、日付の順です。旅館の場合は、近況のところに宿の季節の様子を書くと、お客様の思い出とつながりやすくなります。

お客様から届いたお礼の手紙には、どう返す?

「旅館にお礼の手紙を送りたいけれど、挨拶文はどう書けばいい?」というお客様側の相談もあります。宿の側から見れば、そうした手紙にていねいに返事を書くことも大切な仕事です。

宿泊後のお礼状の書き方と例文は、女将のお礼状の書き方で紹介しています。

文章を書く仕事にも興味が出たら

挨拶文やお礼状を書くのも、女将の仕事の1つです。『女将の仕事、もっと知りたいな』と思ったら、まずは旅館で働いて、宿の1日を内側から見てみるのも1つの方法です。

旅館の仕事は、ハローワークや求人サイト、宿の公式サイトの募集のほか、宿泊業界の求人を扱う転職支援サービスに相談して探すこともできます。

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女将という立場そのものは、女将とは?で紹介しています。

よくある質問

旅館の女将の挨拶文には、何を書けばいいですか?

宿の思い、季節、過ごし方の案内、結びの4つのブロックで組み立てると書きやすくなります。置く場所によって、どのブロックを長くするかを変えます。

ホームページの女将の挨拶文は、どのくらいの長さがいいですか?

宿の思いを中心に、数段落で読み終わる長さが目安です。季節の話題は、書き直さなくてよいように「四季折々の」のような言葉にしておくと便利です。

客室に置く手紙は、手書きのほうがいいですか?

決まりはありません。手書きは気持ちが伝わりやすく、印刷は読みやすさをそろえられます。お客様のお名前だけ手書きにする方法もあります。

挨拶文に、女将の写真は載せたほうがいいですか?

決まりはありません。顔を出すかどうかは、女将本人と宿の方針で決めてかまいません。写真を載せない場合でも、宿の景色や玄関の写真と一緒に挨拶文を置けば、宿の雰囲気は十分伝わります。

館内の掲示は、どのくらいの頻度で書き直せばいいですか?

季節が変わるたびに書き直すのが目安です。暑中見舞いの時期など、季節の区切りに合わせて書き直す日を決めておくと忘れにくくなります。

まとめ

この記事の要点
  • 女将の挨拶文は、ホームページ、客室の手紙、館内の掲示の3つの場所に置かれる
  • 「宿の思い」「季節」「過ごし方の案内」「結び」の4ブロックで組み立てると書きやすい
  • 置く場所に合わせて、どのブロックを長くするかを変える
  • 言い過ぎた表現は避けて、宿の本当の姿が伝わる言葉を選ぶ
  • 季節の挨拶文は、書き直す日を決めておく
女将ガイド

女将ガイド 編集部

旅館の女将・若女将の仕事と役割、女将になるまでの道のり、着物や立ち居振る舞い、旅館のしきたりとおもてなし、旅館・料亭で働く方法までを、やさしく整理している情報サイトです。 公式サイト

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